2018/2/15 at ISAO office

俺らにとっては当たり前!管理をなくして会社の成長無限大

第一回「はじめに」
第二回「ソニックガーデン>フリーランス>会社になれば誰も辞めない」
第三回「バリフラットはマッチョな超体育会系!?」
第四回「資本主義と……程よく付き合う VS 振り切る」
最終回「俺らの経営、決定的な違いとは?」

第二回「ソニックガーデン>フリーランス>会社になれば誰も辞めない」

対談写真6

ソニックガーデンにいる理由

中村
僕が想像していたよりも、プログラマー一人一人のカバーする範囲が広いんですね。
技術領域はもちろん、顧客リレーションも担当して先方のビジネス設計にも深く関わるということですよね。
プログラマーが行うお客さんとのコミュニケーションが継続的な営業になり、営業的な役割も果たせる。
そうなると一人一人がフリーランスでもやれるんじゃないかと思うのですが、その上で社員の皆さんがソニックガーデンにいる理由って何だろうと気になります。
倉貫
僕らの会社に転職で来られる方の大半は、プログラマーをずっと続けたい人です。
プログラマーって業界的に30代後半になると管理職になるように会社から求められ、それに応じないと給料が上がらないことが多い。そういうのはもったいないと元々思っていました。
プレイヤーでめちゃくちゃ腕を磨いているのに、それを途中で捨てなきゃいけないって…。
スポーツの世界であれば体力の問題がでてきて現役を引退することもあるでしょうが、頭脳だったら歳を取ってもイケるだろうと思っています。
しかし、フリーランスになるとプログラム以外にしなくちゃいけないことも多くなるんですね。
フリーランスで仕事を始めて自由になれると思ったら、案外総務だったり営業だったり、プログラム以外にすることが多いです。病気になったら終わりですし。
僕らの会社は、余計なことを考えず100%プログラミングしかしなくていいようになっています。プログラマーにとっては、フリーランスよりも自由な会社。だったらやめる理由がないよねと。
中村
割と勘違いしている人も多いと思いますが、先程の話からも倉貫さんの仰っているプログラマーってプログラムを書くだけでなく、その周辺の仕事も含めていますよね。それを含めないと作るものが良いものにならないんですかね。
対談写真7

ソニックガーデンが考える「プログラマー」の定義

倉貫
そうですね。ついプログラマーと言っちゃうので、たまに勘違いされるんですが仕様書通りにプログラムを書くだけがプログラマーではない。
それはコーダーと呼ばれる人たちで、今時、仕様書通りに打ち込むだけの仕事なんてないと思っています。
中村
ISAOの皆さん、ここよく聞いてくださいね!(笑)
倉貫
本当のプログラマーは誰もいなくても、自分で企画から作りたいものを考えていく。僕はビル・ゲイツもマーク・ザッカーバーグもプログラマーだと思っています。
プログラマーとはゼロからモノを作る人で、とてもクリエイティブな仕事だと僕らの会社では定義しています。
そもそも僕らの仕事はなんですかっていうと、お客さんの問題解決をすること。
これが社員の共通認識です。
例えばお医者さんは手術するのが仕事ではなくて、患者さんの病気を治すことが仕事です。患者さんの病気を治す手段として手術をします。 弁護士がなんの仕事をしているのかっていうと、法律の問題を解決してあげることです。法律の知識があることが弁護士の仕事ではない。
我々は、お客さんの問題をITの力で解決してあげることが仕事です。
人間相手の仕事はきっとこの先も残るので、そう考えるとこの仕事はシュリンクもしないし、AIに奪われることもないし、ずっと残ると思います。 そして問題解決するための手段として、僕らはプログラミングに徹底的にこだわります。そこは譲れません。
中村
なるほど。
僕は、すべての職種が「一緒にサービスをつくる」という考え方で出会うべきだと思っています。
僕はもともと営業ですが、モノを売ってくるだけが営業じゃないと思っていて、営業の範囲をすごく広く考えています。
物事を成し遂げるための武器として、僕は営業、倉貫さんはプログラミングなんだなと。
どの職種も同じかもしれないですね。
何か目的に向かって自分のスキルを成長させ、必要であればその範囲を広げてやり抜くというか。
倉貫
さらにこれからの時代って、手を動かさない人は必要なくなるし、スペシャリティーを持っていないと生き残れないんだろうなと思っています。
中村
ISAOはまさにそういう感じです。
徹底的に権限委譲し、現場で判断して進めているので、中間管理職のような人のマネージメントだけをする人はいりません!というコンセプトです。
対談写真8

一番悪いのは「中間管理的仕事」!?

倉貫
数字を見る人はどうしていますか?これを言うと怒られるかもしれないけど、普通の会社だと誰かが数字をみなきゃいけない「必要悪」みたいな存在っていますよね?
中村
そもそも僕は「中間管理職」が悪いと言うより、「中間管理職的仕事」が悪いと思っています。
多くの会社では、担当として実力を磨き、成果を出した人が中間管理職に抜擢されます。
でも多くの場合、中間管理職“的な仕事”は、その人の成長に貢献しません。人の管理だけをしているとむしろ退化していく。
その結果、マーケットでの人材価値が下がり、その会社でしか生きられない人になる。
そういうのは、ひどい話だし、可哀想じゃないですか。
倉貫
普通だと中間管理職の役割って、数字をまとめて上に報告するとか、上からのメッセージを伝える、逆に下からの声を吸い上げるとかいろいろありますよね。それをなくした場合、メッセージはどうやって伝え、みんなの声はどうシェアするのかが気になります。
中村
コミュニケーションは、自社が展開する社内SNSサービス「Goalous」を利用しています。
普通の社内SNSってトピックスを設けて、例えばこんなことがありました。こんな風にしますってそこに対してコミュニケーションしていきますよね。 Goalousは少し違います。まず全社員が、仕事の目標を掲げて、その目標を公開します。
例えば僕でいうと、ISAOのリーダーとして経営的な目標がまずあります。それと同時にGoalousの営業としての目標を持っています。
Goalousの営業という立場では、例えば「今期中に100社導入」という目標を掲げます。
そうすると、その目標に対しての活動があるわけじゃないですか。例えば、「ソニックガーデンさんにGoalousを使ってもらおう!今日、倉貫さんに説明しました!」。これも営業活動のひとつです。
その自分の活動を写真付きのアクションとして投稿していく。
Goalousを使っていると、この人は何を目標にしているのか、かつ目標に対しての活動はどんなことをしているのかがわかるので、報告が必要ありません。
定期面談するよりも、Goalousをみて「これどうなっているの?」って確認する方が早い。コミュニケーションはすべてタイムリーに行われます。
倉貫
そのゴールは定期的に見直しますか?
中村
ISAOでは、一応半期で区切っていて、半期毎に目標を設定するのですが、途中で新しい目標ができたらいつでも新しいゴールを作るという運用にしています。
例えば、下期(10月〜3月)の途中であっても、3月1日に「これだ!」っていうゴールができたらそのときに新しいゴールを立てて活動を始めます。
仕事のあり方そのものと同じです。
対談写真9

従来の目標登録では人はガンガン成長しない

中村
そもそもは、従来の目標登録ではダメだということに気づいたんです。
会社は「ビジョン」として目指す目標があります。 そのビジョンを叶えるために、チームや個人がゴールをもつ。そして、ゴールに対しての活動が日々の仕事という立て付けです。
多くの会社で目標登録制度(MBO)がありますが、「何のためにやっているのか」が本来の目的からズレていると感じています。
倉貫
会社があって部署があって、それぞれに与えられた予算やミッションを個人ベースまで落とし込み、ちゃんと頑張ったかどうかを半期後に評価するためですかね?
それを上司が決めるというより、自分で目標の設計をしましょうみたいな。
中村
大体そうなっていますよね。
そして、このゴールに対してどれだけ達成できたかどうかが評価となります。
では、評価されるとなると、個人はどうやって目標をつくると思います?
倉貫
日和ますよね。(笑)
中村
ですよね。(笑)
例えば、営業だったら隠し玉を隠しておいて、わざと低く目標を設定しておく。
途中で隠し玉をだして、ほら超えたでしょみたいな。
倉貫
しかも出し過ぎちゃうと次にもっとって言われちゃうから、このへんにしとくかみたいな。(笑)
ありますあります。ナンセンスですよねー。
中村
ビジョンがあって、それを叶えるためにゴールを設定して、そこに対してガンガン突き進んでいくべきなのに、このゴールを野心的なものにすると自分が苦しくなる。
これは大きな矛盾です。
ですから、ISAOは目標登録で評価するという考えを捨てました。
倉貫
目標と評価が連動していない?
対談写真14

ゴール・アクション・給料をすべてオープンに

中村
給与決定のための人材評価はしますが、目標の達成度に対しての評価はしません。 「人材価値」とは何か最近よく考えるんですけど、
①その人がもっている役割
②それに対する目標
③目標に対する活動
……が、その人の価値だと最近思っています。
倉貫
役割や目標をオープンにして、そこへの活動をたくさんしている人が評価されるんですか?
中村
数の問題ではないですが、そのゴールに対して誰がどんな活動をしていて、それが価値ある活動なのかどうかを、みんなが見れるようにしています。
全ての活動はアクションとしてGoalousのフィードに表示されます。
例えば誰かが新規性のあるチャレンジングな目標をもっていて、初受注した!とかってなるとワーって盛り上がるんですよ。
会社の中でどう人事制度を回しているのかって話でいうと、役割と目標と活動が見えたらそれはその人材価値を表しているとISAOでは考えています。
それに対応するものは何かというと、資本主義の世の中では価値=給料。
他にも称賛とか別の報酬もありますが、目に見えるものとしては給料。価値があるのに給料が低いのはよくないし、価値が低いのに給料が高くてもいけない。
だから全部オープンにしてしまえと。
給料も、活動も、目標も、全てオープン。
そうすると何が起こるかというと、価値を上げたい人はストレッチな目標、行動にしていかないと、周りが「おー、あいつすごいじゃん!」ってならない。
ISAOは人材評価もユニークな手法をとっています。
自分が評価されるべきだという人を、自分で指名するという仕組みです。
倉貫
本当ですか?それ、賄賂とかないんですか?(笑)
対談写真17
中村
ここに「オープン」というキーワードが効いてくるんですよ。
例えば、Aさん、Bさん、Cさんとは仲がいいから評価をお願いしよう、Dさんとはウマが合わないから評価してもらわないことにしようってなるじゃないですか。 でも、周りの人から見ると「あれ、なんかそれおかしくない?」ってなる。
倉貫
なるほど。
オープンにすることで、別に監視もされていないけど自分を律しますよね。 うちの会社も基本全部オープンなので、すごくわかります。
うちの会社の場合、上司がいないので経費の承認がないんですよ。
経費使い放題です。ただし、情報がオープンになっているので、私も含め使った金額が全てわかるようになっている。 全部オープンだと、中々経費ってつかえないんですよ。
中村
なるほど。(笑)
ISAOも経費に関しては、Power BIで全社公開しています。
倉貫
みんな文明人なので、悪いことしたらそっちの方がリスクあるってわかってる。
だから監視もしていないし誰もみていないけど、悪いことはしないようにしようと思う。ちょっとした得が大きな損だと。

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